12月31日

12月31日

　 ヨーロッパ旅行は年１回のペースだが、今回、この予定外で、年末・年始にフランス・ドイツ・オーストリアへ行くことになった。
１　一行の構成

２　旅行の目的　第１はバレエ鑑賞、ついでにオペラ、ビール・ワイン

３　宿泊地　パリ（２泊）ボン（１泊）ハンブルク（１泊）ウィーン（２泊）

　というように、バレエ鑑賞ツアーの添乗員のようなものだが、５人ともフランス語は単語３つ（アン・ドゥ・トロァ）より知らず、いつもの同行者のミチコは唯一のパリ経験者（前回はパック旅行）だが、これまでの経験からあまり頼りにならないと思っていたが...やはり！？

　バレエ・オペラ公演に合わせたため、かなりの強行軍になった。特に、ハンブルク〜ウィーンは適当な飛行機がなかったため列車移動だ。観光は残念ながら二の次になる。

12月31日 成田〜パリ
　雪国から夜行列車で上野まで12時間あまり。飛行機は初めてのスイス航空、安くなったもんです。まずは必要最少分のフランに両替。ミチコが持っていた500フラン紙幣は古いため両替不可とのこと。

　MD11の各座席にはパソコンの液晶画面が付いている。客室乗務員のＫ藤さんは好みだったなあ。Y子はゲームに熱中しすぎてチューリヒに着く頃には嘔吐袋を握っていた。念のため空港にいたスイス航空日本人係員に帰路便のリコンファームの要否を尋ねたところ「しておいた方がよいでしょう」ということで、乗り継ぎ時間を利用して済ませる。（時刻表にも必要とあったけど本当に必要なの？）

夜のパリ北駅

　北駅への電車乗り場へ行くのに初め反対の方へ行ってしまい、引き返してからかなり（連絡バスはあるのだが）歩く。券売機は紙幣が使えないので窓口にメモを見せて切符を購入、46フラン。11駅目が北駅なので数えようとするが２つぐらいで大きな駅に止まったので見ると「パリ北」の表示が。あわてて降りる。通路はかなりションベン臭く、鼻で息をすると本当にオエッとくる。

　予約しておいた宿は駅の真ん前、その名もHotel Nord。ツイン１室１泊410フランは安い。着いたのは22時近くでしたが全員元気なので早速大晦日のパリへ。夜の北駅はなかなか雰囲気がある。

　宿へ戻りようやく横になると、ドアがコンコン、隣室のお姉さん（我々より10歳以上若いが）が部屋の暖房が効いていないとのこと。こっちはもう寝間着（ゆかた）なのでミチコを派遣、コンベクターのバルブを確認するよう指示する。

１月１日 パリ
　いつものことながら時差の影響からか３時頃に目が覚めてあとは眠れない。朝食は８時と前夜伝えたがＷ氏が15分過ぎても来ない。機内でビール２本とワイン２本を飲んだと聞いていたので二日酔いかと思い部屋へ行くと、カミソリが見つからないとのこと。

　予定を15分過ぎて９時に宿出発。今日の目標はノートルダム、ヴェルサイユ、ルーヴル、オペラ（ガルニエ）座見物。かなりの強行軍だ。その前に北駅で用事がある。

　まずは明日のケルンへのタリスの乗車券（全席指定）購入。開いている窓口は二つ、すぐに順番が来てメモを見せて購入。５人で1926フラン、カード支払い。窓口を離れて念のため確認すると、１月２日のはずが１月21日ではないか。夏のザルツブルク駅でのこと（３度も違う切符を渡された）を思い起こす。今度は５人ほど並んでいてなかなか順番が来ない。さっきの窓口のお姉さんにメモと切符を見せると「２日だったのね！」。こういうパリジェンヌは困るっ！　２日の８時55分発は１等しかないとのこと。もーっ！　結局６時55分発（早い！）の２等になり、差額（120フランだったか、週末割引のよう）を現金でもらう。

　トーマスクックで両替。フランスではT/Cの手数料がかからないとガイドブックにあったが、どうやら銀行の場合はということらしい。ミチコは例の古500フラン札を別の両替所に持っていくがやはりだめ。銀行でないとだめのよう。次は窓口で市内１日チケットの購入。ヴェルサイユまで行けるものが１人50フラン。ケース付き。

　北駅でかなり時間を費やしようやく地下鉄へ乗る。シテ島で下車、地上へ出ると建物の尖塔が見える。これが有名なノートルダムか、ということで記念撮影。何やら周りに建物があるので入り口を探すがなかなか見つからない。結局15分かけて一周して守衛さんに尋ねると、地図を180度回してあっちだと言う。え、これ違ったの、一行唖然。ミチコは「前回見たのと違うような気がしたけど自信がなかったので...」もっと早く言ってくれんかっ！（あとで確認するとサン シャペルと最高裁判所だった）

　で、本物のノートルダム寺院を見学、次はヴェルサイユへ。RERの電車は５分位で来たがガイドブックでは20分が40分近くかかった。宮殿の見学コースはあいにく休み、一周して食事。

ヴェルサイユ宮殿で　左はＷ氏

　帰りの電車は待ち時間が30分もあり、ルーヴルへ着いたのは３時過ぎ。どうしても見たいというほどの絵画ファンはいないので、見学を省略し地下の買い物街を見る。高校生の娘から頼まれた「エルベ シャペリエ」のバッグを探すが、店はほとんど休み、地上へ出てオペラ通り近くの店も探すが見つからないので諦める。

　本日最後の目標のオペラ座（ガルニエ）は通りの遠くに見える。近くへ行くとウィーンに似ているが大きいのに感心する。事前調査では残念ながら内部ガイドツアーは休み。宿へ戻る。

　オペラ開演２時間前に宿を出る予定だったが、Ｗ氏が部屋のドアをロック。レセプションのおじさんが「帰ってくるまでに鍵を部屋から出しておく」と言うがＷ氏「部屋に置いたバッグの奥にしまっておいた」ということで、しかめ面をされ結局20分遅れで出発。

<椿姫>のカーテンコール

　適当な食事処がなかなか見つからなく、オペラ座（バスティーユ）隣のレストランに入ったのが開演１時間を切る時刻、今日のチケットは窓口でバウチャーと引き換えなければならない。ボーイさんに「オペラか」と訊かれる。（時間がないよ、と舌打ちされる）開演15分前に出たときは他の客はいなくなってしまう。

　チケット窓口には行列。開演２〜３分前にようやく引き換え、階段２段飛びで客席へ。演目は「椿姫」、事前の情報はヴィオレッタ役は今をときめくゲオルギューと他の人の両方あったが当日の配役表では確かゲオルギューと。運が良かったが、あまり好みではありません。（ファンの方には申し訳ありません）